海女・海士ってなにするの?仕事内容や今後の将来性

テレビでも有名になった海女・海士はどんな仕事?

テレビでも一躍有名にになった海女、海士は、膿の中にもぐりサザエ、アワビなどの貝類を採ったり、昆布などを採ることを生業にしている素潜り漁を行うプロです。
女性は海女と呼ばれ、男性の場合は海士といいますが、今後継者不足でかなり危機的状態のようです。
>>「海女・海士(あま)」の職業解説【13歳のハローワーク】

素潜りで海に潜って貝類などを採るという仕事なので、その人の技術がものをいう世界です。
潜る技術以外にも、貝類がどこにいるかをみつける能力も必要で、長く潜っていられるほど漁がしやすいので、経験の中で少しずつその技術を磨いていくしかありません。

海が荒れていれば量は出来ませんし、禁漁の時期には業務出来ないので、限られた時期の中で漁を行うことが求められ、力によって儲けにも差がでます。
若い人は自然相手の仕事になりますし、肉体を駆使する仕事なので興味を持つ人が少ないのですが、海女が主役となるドラマが放映されてからは人気が出てきています。
ただ、興味があっても実際にやってみて無理と考える人も多い仕事です。

海女・海士になるためには資格が必要?

海女・海士になるためには地域の漁業組合に入ることが必須となるので、通常、地域住民の方が海女・海士になることが一般的です。
1年くらいの経験を積むことで一人前になれるといいますが、日々、技術を磨くことができる仕事でもあり、高年齢になって熟練と呼ばれる素晴らしい技量で漁をされている海女もいます。

高齢になっても海に潜る事が出来ればできる仕事ですが、漁ができない期間もありますし、単独で仕事とするには難しい職業なので兼業の方が多いです。
多くは地元で自営の民宿をされていたり、旦那さんが漁師など地域で仕事をされている方が多いのですが、最近は遠方の地域から弟子入りする若い世代も観るようになりました。

古い歴史がある海女の仕事

昔は朝廷に献上するアワビを採るという神聖な役割を女性が果たしていたという説もあるくらいに、歴史が深い職業です。
すでに縄文時代には素潜り漁がおこなわれていたという痕跡も残り、ある地域では大量のアワビの殻とアワビオコシと呼ばれるアワビ漁の道具が見つかっています。

魏志倭人伝は3世紀あたりに書かれた書物とされていますが、ここにも、倭の水人が好んで海中に潜り魚をとると記述されているところを見ても、その歴史の古さがわかります。
伊勢神宮にもアワビが古くから奉納されていたとされているので、日本で古くから行われてきた漁の一つということは明らかです。
その歴史を今に受け継ぐ海女・海士という仕事は、世に残していきたい職業の一つでもあります。

後継者不足が各地域で叫ばれていますが、漁業権利が必要になるなど難しい一面もあり、地域以外の人が介入しにくい職業ともいえます。
でも今は外部からも弟子として受け入れて、自分の後を継ぐ人材を求めている海女も多いようです。