機内食製造工ってなにするの?仕事内容や今後の将来性

飛行機の機内で提供される食事に関する仕事「機内食製造工」

飛行機に乗って海外旅行などするとき、食事や飲み物をCAが運んできてくれますが、この食事や飲み物を生産、提供してくれるのが航空機内食会社と呼ばれ、この会社で機内食を製造する専門職を機内食製造工と呼びます。
機内で食べる食事は飛行機内で温めるなどの簡単な調理で提供されます。
軽食からフルコースのディナーまで機内で提供する食事を作る専門的な仕事です。

調理職と補給輸送を行うロジスティクスという仕事に分かれていて、調理職の方々は機内で食べたり飲んだりする様々な飲食物を調理します。
一般のレストランと同じような調理方法で作られますが、機内食は調理をしてから一定時間経過してから、機内という特殊な空間で提供されるため、特別な処理が必要なのです。
クック・アンド・チルという方式があり、工場で通常通り調理し、その後いったん冷却してから飛行機に搭載され、乗客に温めて提供されます。

補給や輸送を行うロジスティクス部門では、航空会社から配備されているコンテナに調理済みの機内食をパッキングし、航空機に搭載します。
到着便からは飛行機から使用済みの食器やコンテナを改修するのです。
ロジスティクスはこのほかにも、機内で提供される保税種類などの補充を行ったり、品ぞろえをよくするなど、航空会社から配備される様々なサービス備品なども在庫管理します。

顧客は航空会社のみ、通常年間を通して仕事を行う

機内食という特殊な調理を行い、それを飛行機に配備する仕事になるので、一般的には航空会社だけが顧客となり、空港内やその周辺に工場や企業が立地しているという特徴を持っています。
通常飲食系に関係する仕事は、様々な会社、店舗と取引を行っていますが、機内食製造工がかかわる飲食物や備品類は航空会社以外利用しないのです。

企業や工場は企業そのもの、工場そのものが休業となることが多いのですが、機内食に関係するこうした専門企業は1年365日、24時間体制で稼働することが多いということも特徴です。
機内食というと旅行の楽しみという方も多いと思いますが、こうした特殊な企業が作っているということはあまり知られていません。

機内食製造工として働きたい場合は?

資格や免許などは必要ない職業で一般的に高校卒業後、航空機内食会社に就職する事で、機内食製造工として働くことができます。
調理師専門学校の中には稀ですが、エアラインケータリング科を設置している学校もあるので、機内食製造工として就職したい場合、こうした学校を目指してもいいでしょう。

ロジスティクスの場合、航空機内食の会社で顧客が航空会社のみとなることから、業務の中で業務指示文書などが英文ということも多くなります。
そのため、基礎的な英語力が必要なことも多いですし、ハイリフトトラック車両運転技能、大型自動車免許を保有している方が有利です。
ただ理解しておきたい事として、ゴールデンウィークや年末年始など、一般の方々がおやすみの時に繁忙期となるのでその時期休みが見込めないと思う方がいいと思います。